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Trailer トレーラ

スロープへのアプローチ



このページではスロープへのアプローチ(着水・離水)について説明します。説明は私の所有している「軽トレーラ」の場合を中心に行っているため、「小型」や「普通」クラスでのアプローチと若干異なります。必要箇所は補足しますが、説明用の写真がないことをご了承下さい。


着水

スロープから着水(離陸)する前に、次のことを必ず確認します。

  1. ボートの水抜き栓を確実に締める(溜水があれば排水してから)
  2. エンジンの取り付け(船外機の場合)、燃料、電気系統の最終確認
  3. エンジンのチルト・アップを確認
  4. 係船ロープ、アンカの確認
  5. 航行用装備、安全装備の確認(法定備品や自身のライフ・ジャケットなど)
  6. 釣行に必要な道具類の確認、必要なら水・食料などの確認
  7. トレーラ灯火へ給電している電源プラグを外す
  8. ボート本体を締結しているベルトを外す(あれば)

以上は最小限の確認です。必要なら各自で忘れ物用の「チェック・リスト」を準備すると良いかもしれません。私が実際に経験したのは、ポイントへ到着する直前に釣り道具箱を忘れたことに気付き、思わぬ時間ロスで「マズメ時」を逃したことがありました。確認が終われば、いよいよスロープへアプローチします。

水面ギリギリまで後退→クリックで拡大 トラクタをバックで、スロープ波打ち際に対し直角に進入します。着水は水辺へ入れば入るほど楽ですが、トラクタ・ボデーが海水に浸かると大変錆びやすいので、私の場合は後輪が水に着くか着かないかの付近まで後退します。軽トレーラは短いので出来るだけ水辺へ入りますが、トラクタ・ボデーが浸水するまで後退するにはちょっと勇気がいります。人によってはバンパーやマフラーが水に浸かるほどまで後退しているようです。スロープの傾斜によっても違いますが、ほとんどのトレーラのテール・ランプやタイヤは完全水没した状態になります。「小型」や「普通」サイズのトレーラはタンが長いので、トラクタを一杯後退すればバンク部まで余裕を持って水中へ入れることが出来ます。

ベルトを外し、手で押し出す→クリックで拡大 軽トレーラに乗せるようなミニ・ボートは比較的軽いため、以後は手で押して着水します。ボートを固定しているウィンチのベルトを外し、手でボートを押して着水させます。この場合、ボートに取り付けた係船ロープの一方を手元に持っていた方が安全です。なお、人も水に入ると作業しやすいので、私の場合、秋から春までは腰まであるゴム長(ウエスト・ウェーダー)を、夏場は半ズボンにゴム草履を着用しています。トレーラのタンに「渡し板」を取り付け、それに乗ってボートを押せば水に入らなくても済みますが、スロープからボートに乗り込むには、やはりゴム長を着用していた方が便利です。

◎小型・普通トレーラの場合
小型、普通トレーラは全長が長く水辺に十分入り込めるので、ボート後部のプロペラ部分にも十分な水深があり、ハルは喫水線少し手前まで水中に入っています。ミニ・ボートより大きなボートは人が手で押せるほど軽くありませんので、エンジンを掛けて自力で後退、着水します。ハルが十分水中にあることを確認し、ウィンチ・ベルトを外します。次にボートに乗り込みエンジンを始動します。暖機が完了したら注意しながらゆっくりと自力で後退して着水、その後ボートをスロープから桟橋などへ移動します。

着水完了→クリックで拡大 完全にボートがトレーラから離れたらスロープ内の安全な場所に手で移動します。移動後はボートが流されないよう係船ロープで係留します。このとき、ボートに対して迎え風の場合はボートは風に立ちますが、追い風の場合はアフタが振られてスケグなどがスロープに激突する心配があります。必要ならバウ係留直後にスターン側にも小さなアンカを入れると良いと思います。

◎小型・普通トレーラの場合
ミニ・ボートより大きいボートはスロープからボートに乗り込めませんから、近くの桟橋などへボートを移動して、一時的に係留しておきます。

ボートがスロープなり桟橋に係留できたら、出航前にトレーラをスロープから駐車場へ移動します。釣行の間、トレーラは無人になりますので、他の車や漁業関係者の邪魔のならない場所に移動します。時々、スロープにトレーラを残したまま出航する人がいます。離水時にトレーラを移動するのが面倒なことは分かりますが、皆で共有するスロープであることを忘れないよう、マナーを守って行動したいものです。

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離水

離水(上陸)は着水の手順と逆になります。着岸したらボートをスロープに係留し、トレーラをスロープへバックで入れます。トレーラを取りに行っている間、エンジンの冷却を行えますが、スロープ面にプロペラが当たらないか十分確認します。ミニ・ボートは岸辺に近くまで乗り入れるので、水深はありません。船外機のチルトが出来るタイプなら、浅瀬用の位置まで少し上げておくと良いでしょう。
空のトレーラを後退する場合、ボートが乗っていないとトレーラが見にくい場合があります。 Trailer >> セッティング で解説したような「後退用目印ポール」などがあると便利です。トレーラをスロープに乗り入れたら、ウィンチ・ベルトをキール・ローラあたりまで十分引き出し、ウィンチ・ハンドルのラチェットはロック状態にします。

◎小型・普通トレーラの場合
ミニ・ボートより大きいボートはスロープに係留できないので、先ずは桟橋などに一時係留し、トレーラをスロープへ移動します。

バウローラ中央へ手で誘導→クリックで拡大 エンジン冷却完了後にエンジンを停止し、完全にチルト・アップします。ボートのステムがトレーラのキール・ローラ中心付近からバンクへ真っ直ぐ入るよう、手で誘導します。風や波がある場合は、タイミングを見計らって安全に誘導します。

◎小型・普通トレーラの場合
トレーラ・バンクの左右中心付近を目標に真っ直ぐ、自力で進入します。キール・ローラにアプローチするまでは慎重に位置合わせをし、位置が合ったらゆっくりと前進してバンクに乗り上げます。波や風がある場合は、より慎重にタイミング良く進入します。バンクに乗り上げた後、エンジンの冷却が完了してからエンジンを停止して、チルト・アップします。

ベルトを掛ける→クリックで拡大 あらかじめ引き出していたウィンチ・ベルトをバウ・アイに掛けます。

ウィンチで巻き上げ→クリックで拡大 ウィンチをゆっくりと巻き上げます。ステムがキール・ローラに乗り上げる時が少し重いようですが、一旦乗り上げると比較的楽に巻き上げられます。バンクに若干の傾斜があるのでボートはそれ程左右に振れずに左右のバンク中心に移動できます。ボート・ガイドがあれば左右の振れは全く気にせずバンクに移動できます。ボートはキール・ローラからバンクへゆっくり重心が移動します。

離水完了→クリックで拡大 キールがバウ・ローラに当たるまでウィンチを巻き上げて、離水が完了します。

◎小型・普通トレーラの場合
自力でほぼバンク上に乗っている状態でバウ・アイにウィンチ・ベルトを掛け、キールがバウ・ローラに当たるまで引き上げます。

スロープから離れて駐車場へ移動したら、トレーラ灯火用の電源プラグをトラクタ側のコンセントに差し込みます。その後、釣行の後かたづけなどがあると思いますが、最後にボートの搭載状態を確認し、必要なら締結ベルトで固定します。

以上が離・着水の方法です。最初はモタモタしますが、慣れてくればスムーズになります。エンジンの停止やチルト・アップを忘れないよう注意しましょう。

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2002年 3月 5日 初版


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